住宅|建築家の設計事例

傾斜の土地利用に悩みました。基礎にコストをかけずにすることが工夫です。

前面道路の最少幅が1.2mということで土地購入前からご相談いただきました。重機を使えない手作業での建て方工事をするために小径木材での構造計画や施工方法を提案させていただきました。大きな空間が造りにくい小径材の梁でありながら、開放感のある木の温もりたっぷりの落ち着きのある空間となっています。

「居心地のいい、落ち着く家」が家づくりのテーマです。

定員1名の住宅です。
定員1名とはいえ、これ以上コンパクトな住宅は無いかもしれません。
この場所は、南側境界線いっぱいに隣の建物があるため、
昼間でも敷地内に太陽の光が当たりません。
設計は、家の中に採光を得るにはどうしたら良いか?

密集市街地で道路間口が狭く、三辺の隣地境界は境界一杯に老朽化した建物が建つこの敷地はまさに、コートハウスが最上の選択だと断言できる場所でした。

寝室の窓に納めた障子が、この住宅のシンボルです。
フローリング貼りの利便性と、塗壁・障子による心身へのリラックス効果を兼ね備えたインテリアをベースに設えました。

家族に長年親しまれてきた南側の庭園を生かし、室内側からも緑を最大限享受できる家としています。南側は大きな木製建具とし、緑・光・風を十分に取り込み、庇を大きく出すことで日射や雨から外壁を守っています。

この住まいのシンボルともいえる正面の格子は、軒の水平ラインに対する垂直ラインを表現すると共に、内外の視線を柔らかく遮りつつ、通す役目も持っています。この格子と敷地と道路の高低差を利用して塀の一部をカットしたことにより、公園で遊ぶ子供達の様子を住まいの中から確認できます。

敷地条件も良かったので、ご要望はほぼ実現できたと思います。無垢材の床や調湿性のある塗装(シェルペイント)等の自然素材でナチュラルに仕上げました。

限られた敷地内に駐車スペース、室内への採光を考慮して1階にピロティ状駐車スペースを計画しています。道路からは木製引き戸を閉じることで駐車スペース、中庭のプライバシーを保つことができます。

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