渡辺篤史の建もの探訪ー屋内外を結ぶ巨大ホールの家(能作淳平、 能作淳平建築設計事務所)

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感想: 

こんな爽やかな季節がずっと続けばいいのにな。
 
            ◇ ◇ ◇
 
今回の建ものは「屋内外を結ぶ巨大ホールの家」。
http://www.tv-asahi.co.jp/tatemono/backnumber/#!/2015/20
大空間、万歳!
 
            ◇ ◇ ◇
 
蔵のリフォームってよくあるけれど、これは倉庫のリフォームという感じだね、
と、一緒に番組をみていた夫は言った。
なんでも、仕事で訪れる工場と重なって、
雨の日はうるさかろうなぁなど、そんなことが頭に浮かんだそうだ。
 
確かにそんな感じもする。
自分の家にするならば、倉庫よりも蔵がいいけれど、
この天井高6mの大空間を持つという選択をしたこのご家族に
拍手を送りたいような気持ちになった。
そして、この「ホール」をどう使おうかと考えてみると、
どんどんアイディアが出てくる。
倉庫みたいとは失礼だけれども、お家として面白くていいと思う。
 
            ◇ ◇ ◇
 
毎週この番組を見ていると、狭い家もいい!広い家もいい!と毎回それぞれに思う。
そして今回は「広い」方なのだけれど、やっぱり「広い」は特別だ。
高い天井、大空間を毎日感じて生活するというのは、
やっぱりすごく大切なことだと思う。
胸を張って堂々と振る舞ったり、
小さな紙切れに向かってではなくて、頭の上の空間に向かって考え事をしてたり、、。
器が大きくなる気がするし、ダイナミックな想像力、創造力を得られる気がする。
空間が人を育てゆく、そういうことって、絶対にあると思う。
だから私は、この計画を実現させたこのご家族の感覚、感性をとても素敵だと思う。 
 
もっとも、窓拭きは大変そうだなとか、カーテンはどうやって洗おうとか、
冷暖房の効きはどうかしらとか、夫の言うように雨音はいかがかとか、
収納は足りているのだろうかとか、ダイニングはやっぱり暗くないかいとか、
いろいろと心配することはあって、実際のところをいろいろ聞いてみたい。
 
            ◇ ◇ ◇
 
子育て世代が多い街で、街に開かれて人が集まれる家にという希望のもと、
誰もが立ち寄っていろんなことを楽しめる、集会所のようなホールを得たお家。 
私もお家をそういうふうに使えたらなといつも思っているから、
もしこんなお家をもったらどんなふうに使おうかと、考えるのがとても楽しい。
 
毎週遊び場開放できるし、ピクニックだってできるし、
フリーマーケットみたいなこともできるし、
ファミリーコンサートを企画してもいいし、
ギャラリー開放してもいいし、
何でもできそうだ。
 
そんないろんな企画のために、今のようにガランと広くしておいてもいいけれど、
私はぜひ、温室ガーデンみたいな感じにしたい。
大きな木も含めていろいろ植物を配して、
テラス席みたいな感じにテーブルと椅子を置く。
そしたら時には明るい食卓で朝ごはんを食べられる。
そうやって、外みたいな内にするのも面白いと思う。
 
            ◇ ◇ ◇
 
、、、と、ホールの使い道を色々考えていてひとつ思った。
ホールの床は、土足でないけれども、自転車など外のものも持ち込むような場所。
日本人の感覚からすると、食堂と居間である箱の中は一段高い方がいいのではないかしら。
食堂と居間と、ホールとの一続きの広がりということもあるけれど、
お家の中にお家があるような、ホールは外みたいな内といえるような、
そういう面白さが出て楽しいし、公的な場所、私的な場所というやわらかな区切りもできて、
使いやすいのではないかしら。