不動産業者の囲い込みについて

ユーザー 桑原建築設計室 桑原 廣 の写真

当事務所は、土地探しから家づくりを20数年行っています。
不動産手数料の問題はいつも発生しております。設計事務所が物件の
紹介を不動産屋さんにすると、あまり良い返事は帰ってきません。
これは、事務所が、業者のように思われているからです。また、
事務所には、お礼と称し不動産屋から手数料を取るものもいます。
当事務所は声がけする時には、手数料等は一切発生しないことを
明確に伝えています。不動産の物件を探すときに、情報に接する前に、
この仲介手数料問題が起こります。
不動産仲介の囲い込みの問題はの本質は、不動産屋さんが、
利益をいかに効率よく確保するかを考えて行われていることです。
不動産の仲介手数料は、売買の双方から、3%+6万円が上限です。
売買が時間が掛かろうと、情報を発信する経費や人件費が掛かろうと
依頼者からもらう金額は同じです。一般の会社では、営業経費の
平均に利益をのせ価格を設定しています。設計事務所も近年、
業務報酬で経費の加算により設計料を算出するようになりました。
不動産仲介は、過去の経費、利益等を考え、今の3%+6万円を
決めたと思います。しかし、この報酬は、成功報酬的、あるいは、
言葉が悪いですが、ギャンブル的です。売買をスムーズに行うため、
経費を掛ければ掛けるほど、損するからです。このため、
不動産屋さんは、優良物件(すぐ売買が成立しそうな物件)は、
外に情報を流しません。インターネットに登録はしますが、
問いあわせでは、すでに売買が成立しているように応答します。
このように、仲介手数料の構造的な問題を変えなければ、問題が
なくなりません。私見ですが、不動産仲介の業務は、物件の調査の
費用+手続き+利益に、経費(広告や営業手数料を事前に提示)
のように、業務報酬を決めていた方が良いのではないでしょうか?
物件の価格は、お客さんが恣意的に付ける場合が多いので、
不動産屋さんは、売買し易い物件は、囲い込み、しにくい物件は
放置します。やはり、ある程度経費は、認めていく方向にして、
手数料を適正なかたちにしないと、解決はしないと思います。