とにかく収納が欲しい

ユーザー アーキ・ラボ 一級建築士事務所 近江 彰 の写真

設計の打ち合わせで一番よくでる話は、収納です。
とにかく収納は出来るだけ、とってください。
収納は至るところにとってください。といわれます
私は整理が苦手です。または物を捨てられない性格です。
と告白でもされているんではないかと考えてしまいそうになります。
確かに生活をしていくと、物は自然に増えていきます。
禁句のいくつかは、勿体無い、まだ使えるかもしれない、いつか使うかもしれない。
そして極めつけは思い出の品だから(子供さんの小さい頃の服、靴、
幼稚園の頃のボール紙の作品、数えるとキリがありません。
勿論うちにも山ほどあります。人事ではありません)。
整理ができない。物が増える。収納を増やす。また物が増える。
物と収納のスパイラル構造ですね。
ただ収納を増やせばいいというものではないと思います。
収納の原則は、その部屋、その場所で使うものはその部屋に収納を設ける。
そこには他の部屋のものは入れない。ストックの必要なものは最大1ヶ月程度にして
、買い物のお店を倉庫と考える。
1年以上使わない物は基本的に不用品。子供の服、自分の服、誰かが着るかも?
孫には?ありえないと肝に銘じる。嫁、婿の好みは一致しないと心得る。
そして最低限、一つ買ったら一つ捨てる。さらにベターは一つ買ったら二つ捨てる、
そうすることによって、整理されてくるし、物を買うときに本当に必要かどうか、
考えることが出来るようになります。心の空白を物で埋めるのではなく、
空間の豊かさそのものを感じ取れるようにしてみてはどうですか。
納戸、小屋裏収納、物置、怖いですね。何でも飲み込んでしまうブラックホールですね。
将来発掘作業をしなければならないと思うと気が重いでしょう。考えたことも無い?
そうでしょうね。そこが、物で溢れてしまう原因。いらないものをしまったから?
いらないものはいらないんですよ。私はちがいます。全部いるものです、という方。
完成後数年経ってから訪問すると・・・。わかりますよね。溜息。