少し不便でも、心地よいと感じる瞬間

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打ち合わせの中で、
こんな話になることがあります。

 

「効率だけなら、
 もっと別の形もありますよね」

 

移動距離を短くする。

 

すぐ手が届く位置に収納をつくる。

 

できるだけ無駄なく動けるようにする。

 

家づくりでは、
便利さや効率を考える場面が多くあります。

 

もちろん、
それはとても大切なことです。

 

けれど、
暮らしていると、

 

少し不便でも、
なぜか心地よく感じる瞬間があります。

 

たとえば、
少し遠回りになる廊下。

 

けれど、
その途中で窓から光が入ってくる。

 

ほんの少し立ち止まりたくなる。

 

あるいは、
キッチンから庭が見える場所。

 

動線だけを考えれば、
もっと効率的な配置もあるかもしれません。

 

それでも、
その景色があることで、

 

毎日の気持ちが少し変わることがあります。

 

暮らしは、
作業だけではできていません。

 

急がずに過ごす時間。

 

ぼんやりする時間。

 

何気なく景色を見る瞬間。

 

そうしたものも、
毎日の心地よさを支えています。

 

だから、
便利さだけを優先すると、

 

どこか味気なく感じることもあります。

 

逆に、
少し余白があることで、

 

気持ちにゆとりが生まれることがある。

 

もちろん、
不便なほうがいい、ということではありません。

 

ただ、
効率だけでは測れない価値もある。

 

その感覚を、
住まいの中に少し残しておくことは、

 

長く暮らしていく上で
大切なのかもしれません。

 

少し不便でも、
なぜか好きだと思える場所。

 

その感覚の中に、

 

自分たちらしい心地よさが
隠れていることがあるのだと思っています。