生活を想像するとき、人は意外と未来を見ていない

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家づくりでは、
よくこう聞かれます。

 

「どんな暮らしを
 想像していますか?」

 

多くの人が、
きちんと考えているつもりで
答えます。

 

広さや、
収納や、
動線の便利さ。

 

けれど、
その想像の多くは、

 

実は「今」の延長線上にあります。

 

今の朝の忙しさ。
今の仕事のリズム。
今の家族の距離感。

 

未来を思い描いているようで、
実は現在を
少し整えただけ。

 

それが悪いわけではありません。

 

ただ、
人は意外と
未来を具体的には見ていない。

 

数年後、
子どもは成長しているかもしれない。

 

仕事の形は、
変わっているかもしれない。

 

体力も、
気持ちの向きも、
少しずつ変わっているかもしれない。

 

それでも、
間取りや空間を考えるとき、

 

「今困っていること」
を解決する方向に
思考が集中します。

 

未来の変化は、
どこかぼんやりしていて、
想像しにくいから。

 

けれど、
家は
長い時間を受け止める器です。

 

今の快適だけでなく、
これからの変化も
やわらかく包み込む必要があります。

 

たとえば、
いまはにぎやかな家でも、

 

数年後には、
静かな時間が
増えているかもしれない。

 

いまは個室が足りないと
感じていても、

 

やがて
広さより
安心感を求めるようになるかもしれない。

 

未来を正確に予測することは
できません。

 

けれど、
変わる可能性を
前提にすることはできる。

 

用途を固定しすぎない空間。

 

役割を決めすぎない部屋。

 

余白を残した配置。

 

そうした柔らかさが、
時間の変化に
対応してくれます。

 

生活を想像するとき、
ほんの少しだけ
視線を先へ向けてみる。

 

五年後、
十年後、

 

どんな気持ちで
この家に帰ってきたいか。

 

今の便利さだけでなく、
未来の安心も
含めて考えてみる。

 

家づくりは、
現在の改善ではなく、

 

時間の流れを
受け止める準備。

 

未来を見すぎなくてもいい。

 

ただ、
変わることを
恐れない設計であるかどうか。

 

その視点が、
長く住み続けられる家を
静かに支えてくれるのだと
感じています。

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