奈良の風土に合う家の形とは|和モダン住宅が長く心地よく暮らせる理由

地域性に寄り添う家の「形」
奈良で、長く愛される住まいを考える。
家の形に、
絶対的な「正解」が
あるわけではありません。
でも、奈良で設計を重ねるほどに、
確信に近いものが増えていきます。
その土地に合った「形」は、
確かにあるということ。
家づくりを考え始めると、
多くの方がまず「間取り」や
「デザイン」「性能」に目を向けます。
もちろん、どれも大切です。
ただ、完成後の満足度を
左右しているのは、
意外と見落とされがちな
家の形そのものだったりします。
たとえば、
夏の夕方、熱が抜けにくい家
雨の日、湿気が重たく残る家
冬の朝、足元の冷えが刺さる家
同じ性能でも、
暮らしの体感は変わります。
その差をつくるのが、
屋根のかかり方、開口の向き、
建ち方、そして「構え」。
つまり、環境に対する家の態度です。
奈良の暮らしは、
季節の「圧」を受け止める場所
奈良の四季は、美しい。
けれど同時に、
暮らしにとっては少し手強い
面もあります。
夏の湿気
・風が弱い日の蒸し暑さ
・冬の底冷え
・雨の降り方の癖
これらを無視して、
どこでも同じ形の家を建てることが、
本当に心地いいのか?
私たちは、
そう問いながら設計しています。
香芝・奈良市・桜井・葛城・明日香、
同じ奈良でも、条件が違う
奈良県内でも、
地域によって空気感は変わります。
香芝市のように
都市近郊で暮らしやすい場所でも、
夏の熱や湿気が
残りやすい日があります。
桜井市では、敷地の位置によって
風の抜け方や
雨の当たり方が変わることもあります。
葛城市は、雨の季節を前提に
家の「構え」を整えておくことで、
住まいの寿命が変わってきます。
明日香村は、
歴史ある風景に馴染む佇まいと、
現代の気候リスクへの備えを、
同時に考える必要があります。
同じ奈良でも・・・・・。
だからこそ、
地域と土地ごとに「形」を
丁寧に整える意味があると思っています。
設備に頼る前に、「形」で環境と折り合う
現代の住宅は、
性能や設備で評価できるようになりました。
それは、とても大切な進歩です。
でも私は、
設計の最初にこう考えます。
機械や設備に頼る前に、
建物の形そのものが
環境に寄り添っているか?
地域性に合った家は、
無理をしません。
冷暖房に頼りすぎず、
自然の力を借りながら、
穏やかに暮らせる。
それは結果として、
エネルギーを抑えることにもつながり、
家の寿命を
延ばすことにもつながります。
そして何より、
暮らしの「疲れ方」が変わってきます。
風景に馴染む家は品が増していく
地域性に合った家の形は、
街並みにも馴染みます。
突出しすぎず、でも埋もれない。
住まい手の価値観が、
佇まいに滲む。
私たちは、
「目立つ家」をつくりたいのではなく、
この土地で、住まい手さんに
長く愛される家を・・・と思っています。
過去から受け取った知恵を、
未来につなぐように。
奈良の四季と風景の中で、
静かに根づいていく住まいを。
家の形を決める前に、ひとつだけ
もし家づくりを考え始めたなら、
間取りや設備を決める前に、
こう問いかけてみてください。
この土地は季節によって、
どんな表情をしているだろう?
その問いから、
住まいの輪郭は、
自然と整っていきます。
住まいを「消費」ではなく、
人生を整える「選択」として
考える方へ。
今回の記事が、
小さなヒントになれば嬉しいです。
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■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
建築家 山口哲央
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