なぜか落ち着く家には理由がある 床と家具の関係から考える、和モダンで心地いい住まいづくり

なぜか落ち着く家と、
どこか疲れる家の違い・・・。
― 床と家具の関係から考える、
心地いい住まいづくり ―
家づくりを考え始めた方や、
「そろそろ模様替えをしたいな」と
感じている方から、
こんな声をよく聞きます。
家でいるとなぜか落ち着かない
実はその違和感、
床と家具の関係が
整理されていないことが
原因かもしれません。
床は、
住まいの印象を決める“土台”
床は、
部屋の中で最も面積の大きい要素です。
にもかかわらず、
・無難そうだから
・明るい方が良さそう
・人気の色だから
と、感覚的に
選ばれてしまうことも少なくありません。
ですが床は、
一度決めると簡単には
変えられない部分です。
だからこそ、
やまぐち建築設計室では
床を「主役」にするのではなく、
「背景」として整える
という考え方を大切にしています。
床が整うと、
家具がなじみ、
空間にノイズが少なくなり、
自然と心地よさが生まれます。
ホテルのように
落ち着く空間の共通点
ホテルのラウンジや
客室が心地よく感じられる理由は、
高価な家具が
置いてあるからではありません。
・色数が抑えられている
・床と家具がケンカしていない
・視線の先がすっきりしている
こうした細かな配慮の積み重ねが、
あの落ち着いた空気感を
つくっています。
和モダンや
ホテルライクな住まいも同じです。
和の素材を考える前に、
まずは床と家具の関係を
整えることが大切です。
床色が変わると、
空間の印象はここまで変わる
同じ間取り、同じ家具でも、
床色が変わるだけで
空間の印象は大きく変わります。
・濃いブラウンの床
→ 重心が下がり、落ち着きと安心感が生まれる
・グレーの床
→ ホテルライクで洗練された印象
・ホワイト系の床
→ 明るく、開放感のある空間に
・ナチュラルな木の床
→ やさしく、暮らしになじむ雰囲気
どれが正解というわけではありません。
最適な状態をイメージしたうえで
大切なのは、
ご自身の暮らし方や
好みに合っているかどうかです。
家具は「目立たせる」より「なじませる」
家具選びで
失敗したと感じるケースの多くは、
家具単体で
判断してしまっていることが原因です。
家具は主役というより、
床や空間とバランスを取る存在。
床が濃ければ家具は少し軽めに。
床が明るければ
家具で輪郭をつくる。
同色系で整えるなど、
この関係が整うだけで、
空間は驚くほど
落ち着いて見えるようになります。
和モダンな家づくりは
「足し算」より「引き算」
和モダンの住まいというと、
「和の要素を取り入れること」に
意識が向きがちです。
ですが実際には、
色や素材を
増やしすぎないことの方が
重要です。
・色を絞る
・素材を主張させすぎない
・床と家具を静かにそろえる
そうすることで、
畳や障子、
陰影といった和の要素が、
自然と空間に溶け込んでいきます。
迷っているということは、
暮らしを大切にしている証拠
家づくりや模様替えで迷うのは、
決して悪いことではありません。
それだけ、
「これからの暮らし」を
真剣に考えているということ。
もし今、
・床色で悩んでいる
・家具との相性が分からない
・模様替えをしたいけれど方向性が定まらない
そんな状態であれば、
一度床と家具の関係を
見直してみてください。
やまぐち建築設計室では、
新築やリノベーションの設計だけでなく、
暮らし方に寄り添った
空間の整え方もご提案しています。
住まいが変わると、
日々の過ごし方や気持ちも、
少しずつ変わっていきます。
このブログが、
家づくりや模様替えを考える方の
小さなヒントになれば幸いです。
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■やまぐち建築設計室■
奈良県橿原市縄手町387-4(1階)
建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/
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