土地探しのポイント(高低差)⑦
先日からは、土地探しの時に話題になりがちな
土地の高低差についてお話しています。
前回は、敷地内に既存の擁壁がある場合について
お話ししました。
すでにあるなら、新設費用が掛からないからラッキー
ということでもないんですよね。
既存の擁壁の安全性確認には、申請や検査の履歴を
調べる方法があることをお話しました。
今日はその続きです。
擁壁の履歴が見つからなかったけど、何とかならない?
お気に入りの土地なら、そう思うでしょうね。
ちなみに。
その擁壁について、一級建築士が安全であるとして
記名押印すれば、クリアすることはできます。
ただ。。
一級建築士は、安全性の確認をする方法がないため、
よほど、記名押印してくれることはありません。
そう考えると、やはり土地の候補から外すことも
大事な決断なんだと思います。
それと。
敷地周りで2m以上の高低差がある場合として
注意したいのは、お隣が2m以上高い場合です。
もし、擁壁で土留めしてあったとして、
その擁壁に履歴がないとしましょう。
当たり前なんですけど、その擁壁はお隣さんの所有物。
何ともできないわけです。
だったらどうなのか?
流土止めというものが必要になります。
流土止めとは、万一隣地が崩れてきたときに、
土砂が家をつぶしてしまわないようにするための壁。
その壁って、頑丈じゃないといけないので、
鉄筋コンクリート製にしないといけません。
高低差や崖からの水平距離によって、高さはかわりますが、
崖に寄せれば寄せるほど、高くなります。
家から近い場所に、鉄筋コンクリートの塀ができるので、
圧迫感とか風の抜けが悪くなったりしますよね。
しかも。
流土止めをつくる分、建物を境界から離す必要があるので
使えない空間が出てしまいます。
さらに。
その流土止めをつくるための費用も結構しますから。
長さや高さによりますが、百万円単位になることも。。
ですので。
土地を見学した時に、お隣さんの敷地が高い場合には、
その高低差を測ってください。
2m未満ならいいのですが、2m以上の場合は、
コンクリートの塀をつくることが必須になるかもしれない。
それを頭の片隅に入れておいていただくとよいかなと
思います。
高低差のお話はここまで。
明日は違うお話です。