「だいたい」いくらかかるの?②

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昨日から、家づくりのパートナーを探してる
ご夫婦をもとにしたお話をしています。

パートナーを決める一つの大事な要素として
いくらで家づくりができるのかということ。

どれだけ素敵なデザインでも、予算に合わなければ
実現することはできませんから。

会って間もない段階で、いくらなのかを知るため、
よく基準となるものとして、坪単価があります。

いろんなところで、基準としては難しいかも
って言われながらも、なんだかんだと基準にしてしまう。
そんな方が多いんです。

今日は改めて。
その危うさについてお話していきます。

坪単価って、どんなふうに理解していますか?
おそらくこんなふうじゃないですかね。

家をつくるためにかかる工事を床面積(坪)で
割った金額で、1坪つくるために必要な金額。

例えば。
30坪の家を建てるとして、その造り手が示す
坪単価をかければ、目安となる工事費が出ます。

30坪×60万円/坪=1800万円。

ここで出てきた1800万円について考えてみましょう。

この金額って、税込みですか?税別ですか?
税金だけでも、200万円弱のブレがありますよね。

次に。
計算するための床面積って、延床面積でいいですか?

例えばですけど。
リビングが大きな吹き抜けになっているとしましょう。

吹抜けって、2階床や1階天井はないんですけど、
壁は余分にありますし、外壁もその分大きくなります。
吹抜けを工事するには、内部に足場が必要ですし。

バルコニーとかポーチは床面積にカウントしないことが
あったりしますが、実際はその分作りこむので、費用は
必要になります。

他にもありますよ。

1階と2階が同じ形=総2階の場合と、1階が大きくて、
2階が一部しかない形の場合はどうでしょう?

少し想像してみるとわかるかもしれませんが。

屋根の大きさ、基礎の範囲、外壁の面積とか。。
そもそも数量が全然違いますよ。

さらに。
その単価の中に、どこまで含んでいるのか。

さすがに家具は入っていないのは想像できますが、
照明器具とか、エアコンとかはどうでしょうか?
キッチンの背面収納はあるんでしょうか。

あれ?
何だかおかしいなって思えてきませんか?

明日に続きます。