設計料の相場について

ユーザー 三浦尚人建築設計工房 三浦尚人 の写真

「設計料の相場」いう文言は存在しないほうが良いと思います。
つまり、設計料というものは、業務内容は大都市と地方都市とで変わらず、本来は全国一律であるべきだと考えます。
<相場>という文言は、金額に幅を持たせる印象を与え、一般の人々にあらぬ誤解を招きかねません。

例えば、不動産売買の仲介手数料は、価格の3%+6万円(あくまでも上限です)というように明確に決められています。
他にも医療診療も全国一律で点数を加算されて医療費等を算出されますし、弁護士の相談料も時間制で決められています。

設計料も実際、建築士法という法律できちんと設計料の算出方法が明確化されており、戸建て住宅、非住宅系(ビルや施設などの建築物)について詳細に明記されています。

私どもの設計事務所も、この建築士法に基づいて設計料(正確には設計監理料)を算出しており、建築工事費の12~15%(構造や規模によって異なります)を適切な割合で5回に分けて建築主さまにお支払いただいてます。
一方で、設計事務所の中には、設計料を1坪あたり○万円という算出方法でされている方もいらっしゃいます。

ただ、ひとくちに設計料と言っても、新築かリノベーション(改修)によっても設計監理業務の内容が異なりますし、リノベーションも増築を伴う改修なのか、それとも既存の床面積(規模)を変えない改修なのかによっても異なります。

新築や増築を伴う改修は、建築確認申請という手続きを経て、確認済証という建築許可の証書を受理しないと工事着工が出来ないシステムになっているので、この申請を行う手続き業務が時間と労力を伴い、この業務も設計料に含まれるケースがほとんどです。

詳細は、各設計事務所のウェブサイトに明記されていると思いますので、気になる方はそちらをご覧いただき、ご参考になさってみてください。
ちなみに大手ハウスメーカーなど設計と施工が同一である建設会社や工務店のウェブサイトには、設計料についての詳細な説明はほぼ皆無だと思います。