似て非なる現場監理と現場管理・実際に工事が行われる現場にて非常に重要となるそれぞれの「管理と監理の違い」設計と机上でのデザインが現場が始まる事で現実とリアルを住まい手さんにも体感体験での経過の差。

ユーザー やまぐち建築設計室 山口 哲央 の写真

※提案第一段階での完成予想外観CG

家を建てる為の現場での

作業工程に大切な二つの管理と監理。

質の良い設計とデザインで

人生の潤いを生み出す暮らしの空間を丁寧に・・・・・。

監理とは何でしょう。

建築士法という法律においては、

その者の責任において、

工事を設計図書と照合し、

それが設計図書の通りに実施されているかいないかを

確認することをいうと記されています。

監理とよく似ていて間違い易いのに管理があります。

管理とは、工事管理者が、

設計図書を元に直接専門業者に指示をして、

完成へ向けて工事の進行の指揮をとる業務、

いわゆる工事監督(現場代理人)さんの仕事です。

同じような言葉ですが、

実は全く違います。

ではその違いとは何でしょう?

それは発注者(雇用者)が違うこと。

但し設計者が全て監理者と言う事ではありません。

同じ設計者であっても、

その発注者が施工会社(工事会社)なら、

その人はどういう立場の方かが分かりますよね。

原則として、

住まい手の代理人として現場で確認するのが

工事監理者。

工事会社の代理人として

現場を進行するのが現場管理者(現場監督さん)なのです。

この違いは・・大きくはないですか?

本来工事監理者は

住まい手の代理人でないといけないのです。

それに実は工事監理者の大きな仕事は

もう一つあります。

法律等に書かれていませんが、

大切なことですから覚えていてください。

住まい手(クライアント)の想いを

施工会社にちゃんと伝えることです。

設計図に書かれていることは

住まい手の想いや考え方の

全てではありません。

工事の内容や仕上げ等を伝えるツールです。

だけどそれは「受け取り側」によって

様々な解釈がなされます・・・・。

同じ図面であっても

同じ資料であっても

受け取り側によって解釈が異なります。

皆さんの日常生活や仕事でも

そんなことはありませんか?

全員一致する事のある解釈もあれば、

仕事の流れやそれぞれの担当部署での理解度の違い。

同じように・・・設計図は

住まい手の考え方が100%ではないのです。

住まい手さんが

このように暮らしたい。

という想いは、

実際に打ち合わせをした

設計者や建築家(建築士)でしか

分からないことがあります。

実際に打ち合わせした

設計者が全ての図面を作成し、

監理すればなんら問題ないことですが、

そんな設計事務所はほとんどありません。

設計図を作成する設計者と

打ち合わせする設計者、

そして現場監理する設計者が異なれば、

出来上がる家は

住まい手の想い願っていた住まいになるでしょうか。

実際そうならないケースはどこでもあることです。

直接住まい手と心を開いて深い部分から細かなっ分まで

話し合って決めていった設計者が、

設計図を描き、

現場を監理することが大切なのです。

設計図を基に住まい手の想いを施工会社に伝えること。

これが上手く伝わると、

設計図の方法より良い方法も

現場から出ることがあります。

住まい手の想いが大切ならば、

その選択もまた可となるのです。

現場での住まい手さんが参加して行う

打ち合わせも同じです。

単に出席するだけではなくて

キチンと話しを隅々まで聞く事。

分からない点は相談したり

質問したりしながら

住まい手さん自身の中でも整理整頓する事。

そいった時間を丁寧に考えて

現場監理と現場管理が行われる事が重要。

設計事務所が入った工事は、

場合によって設計図が100%で

進むことが多くあります。

色々と最初に決めたことが100%である前提ですね。

施工会社も住まい手の想いは

設計図に全て入っていると

理解するのが当然ですよ。

設計図からの変更は

一切聞かないとなればそれは当たり前です。

でも図面ではOKであっても

現場でリアルな状態になるまで

住まい手さんには判断できな事柄や

未知数な範囲は多々存在します。

一歩立ち止まって

現場のリアルを認識して

そこから始まる「打ち合わせ」が

本当に大切なんです。

そのうえで・・・・家造りの入り口である

間取りの打ち合わせの際に考えていた内容や

考慮していた内容と現時点での

時間軸による心境の変化や

リアルサイズを知る事で

見えてくる内容をどこまで「加味」することが可能なのか?

どんどん増えてくる

住まい手さんが理解しなくてはいけない

情報量をどのように整理整頓していくのか?

これも設計と監理+管理によって異なります。

ここまで読めばその意味は

ある程度分かっていただけるかと思います。

設計図を基に、

施工会社(工事会社)へ住まい手の想いも

キチンと伝えたうえで意見交換の時間をとり

工事施工者の意見も踏まえて

情報整理を繰り返し

内容を昇華しながら

工事を進めれば、

結果的に適正価格で

満足できる住まいになってくるのです。

※但し意匠も含めて構造や設備などは、

 専門家の範囲であることが多く、

設計者側の意思が大きく反映されます。

上記の内容は、

住まい手の「暮らし方について」の事とご理解ください。

現場は毎日・・・日々動いています。

現場を見に行けば、

大変詳しい現場監理が可能です。

しかし現実には、

毎日現場を見に行くことはなかなか出来ません。

もし行くというならば

大変な費用負担を住まい手さんにお願いすることになります。

遠い現場なら尚更です。

では、毎日行かねば手抜きの工事になるものなのか、

と言いますと

そうではありません・・・・・。

現場は各工程ごとに

チェックポイントもありますし

情報交換のタイミングや質疑応答も

キチンと出来る・・・・できて当たり前と聞こえてきそうですが

事実、このあたりも工務店・建設会社(施工会社)の資質により

差が大きいところ。

そもそも設計と監理を行う立場で

適切な施工者を選定するのも

仕事の一部ですから。

3社・5社見積もりと呼ばれる

見積もりの勝負ではなくて

適切にその目的の住まいを完成できる

ノウハウと得意不得意分野

そして精度等・・・「ひととなり」と「社風」も含めて

施工会社選定の意味が存在していますから。

値段が安くても良い家は完成できますが

その価格の意味にも

キチンと内容が盛り込まれているのか

適切な職人さんが現場作業に従事してくれるのかどうか?

図面をキチンと読み込むことが出来るのか?

読み込んだうえで

意見交換が出来るのかどうか?

皆さんの周囲

日常の仕事でも様々な「レベル」が存在していますよね。

価格と価値の状態

それと同様です・・・・・。

家造りは建築や土木・造園等の作業ではありますが

それだけでは無いという事です。

家造りの過程で

骨格である棟上げ(上棟)を済ませると、

現場は作業が徐々に増え始めますし

確認事項も日々増してきます。

情報量が増える事で

住まい手さんの時間も

随分現場に掛けていただく事になりますが

何が大切なのかを十分見て

感じていただく事を旨としています。

この時間をキチンと体験しておかないと

家の完成度に大きく差が生まれます。

その理由は「体験」すると

きっとご理解いただけると思います。

現場から派生する事が

住み心地とご自身の家造りの意味に直結する事。

現場が設計時間のリアルである事。

現場を大切に考える設計者の現場監理と

施工者の現場管理に体験と体感の現場打合せの質。

暮らしに馴染む

大切な空間の在り方をイメージしながら

日常に程よい上質を。

家造りのご相談も気軽にお問合せ下さい、

理屈だけではなく

感度でよく考えた住まいは暮らしが楽しくなりますから。

設計デザインの問い合わせ
ご相談・ご質問・ご依頼等は
やまぐち建築設計室
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やまぐち建築設計室
建築家 山口哲央
https://www.y-kenchiku.jp/
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※ある程度プランが具体化してからの外観提案イメージCG

※工事途中での外観の様子

※完成後の外観全景。車庫棟を含む

※上棟後の現場での住まい手さんご家族との談笑

※工事業者・現場監督を交えた工事監理

※現場へ住まい手さんを招いての打ち合わせ

※工事用の仮設現場事務所での管理+監理+住まい手さんとの打ち合わせ

※工事用の仮設現場事務所での管理+監理+住まい手さんとの打ち合わせ

※段階的に住まい手さんにも情報量が整理できた状態での壁紙の最終段階での打ち合わせ