築42年アパートの外装改修

ユーザー TAM建築設計室 新井敏洋 の写真

16年程前に、プロデュース会社を通じて内装改修を行った建主より、経営する築42年のアパートの外装改修依頼がありました。

立地が良く、今まで空室期間がそれほどなかったものが、コロナ禍で期間が空くようになり維持と美観を考えてのことです。

鉄骨という構造、状態、立地、相続を考えると建替えが良いのではというお話をしましたが、相続には問題ないということ、構造部にさほどの異常がないこと、大きな借り入れを避けたいということで出来るだけ低コストで後10年程を考えた改修となりました。

スクラップ&ビルドはあまり好きではなく、経営的判断の低コストという内容では安全性は目視等での状況判断という悩ましい解決しかありません。

その中で出来るだけご希望に答えたいと考えました。
 

ファサードを考える

入口のある外壁の鋼板は端部が発錆し腐食もありました。

また、外壁面にはアンテナTV、電話、CATVや光回線の盤が要不要問わず取付いた状態でした。

ファサードは建物の顔となるところ、

改修は既存の上に軽量の外装材の新設、弱電各社と協議し不要は撤去し提供ボックス内に納めることとしました。

四角のフレバブアパートの外観であることより、無機質、無彩色なデザインとしました。

改修前です

改修後です
 

外装塗装を考える

外装塗装は流行色や遮熱などの機能考えますが、既存の状況があり小規模建物では

数色使っても艶を替えてもコストには影響されません。

プレバブ鉄骨造のため幕板、パネルカバーなどがつきます。

そこの色や艶をかえ変化を出しました。

無計画なエアコン冷媒管カバー、ドレイン管、弱電ジョイントボックス等は取替えてスッキリさせています。

改修前です

改修後です

共用ローカ部を考える

共用ローカは鉄骨造で床コンクリートからの漏水で床デッキプレートの腐食があります。補強工事をしているため当面問題はなさそうですが、10年程の長期となると不安があります。そこで床シート施工とし美観と防水性を高めました。

廊下目隠しは塩ビ波板ですが、これをアルミ複合板とし、軒裏は目立たぬように濃い灰色の艶消し色としています。

銀や無彩色のグレー3色の濃淡で色をまとめているため、機器やドア、窓の要素のうるささは感じません。

既存集合ポストを止め、個別にネット購入したポストを建主と共に取り付けました。

安価となるとともに建主が選んだものという楽しみも加わりました。

改修前です

改修後です

設計の役割は、低コストの予算でも細部にこだわることで違いをつくるものと考えます。こだわりが質を高め、感じのよいものとなってくれるものと考えます。