健康住宅

ユーザー ATS造家設計事務所 奥田 敦 の写真

シックハウスが話題になってからの国の対応は早かった。
使用する建材の基準を明確にし、換気扇の設置を義務化しました。

これだけで安心してはいけません。建材にある「F☆☆☆☆」の標示は人が決めた一つの基準で、安全を保証するものではありません。ホルムアルデヒドは必ずしもゼロではないし、指定以外の化学物質はまだ使用基準さえない。

健康住宅とは、現代の技術や工法を使い、昔から多くの日本人が慣れ親しんでいる木や土などの自然界にある素材を、家族に会わせて慎重に使った住まい、今風で言う「スロー」な住まいのことです。

自然素材の持つ短所、不具合を私たちが受け入れなかったために、化学物質満載の、腐らず変わらずいつも綺麗な新建材が生まれてきました。しかも安価で手間要らずだから始末が悪い。

また自然素材だからといって常に安心という訳ではありません。ヒノキやヒバの香り成分に反応してしまう人もいるのです。
いいことばかりの材料なんて存在しないことに気づけば、すべて納得することができます。

完璧な素材ではありませんが、無垢の木と土、石、紙、藁などには人とつき合ってきた永い永い歴史があります。
健康住宅に住むということは、自然をそのまま受け入れることだと思います。

魔法瓶のような高性能な家、換気扇を24時間永遠に回し続けないといけない家が、私たち日本人の理想の家でしょうか?