床の仕上げは何がいい?⑤

ユーザー ナイトウタカシ建築設計事務所 ナイトウタカシ の写真

昨日は、複合フローリングの中でも、
表面に木目柄のシートを張ったタイプの特徴を
ご紹介しました。

ご要望しだいなんですけど、
シートを貼ったタイプでいいんじゃない?
そんな風に思われた方も多いのかなと思います。

といいつつ。
複合フローリングには、もう少し種類があります。
今日は、シートではないタイプのお話ししていきます。

木目柄のシート。
印刷技術が高くなって、クオリティは上がりましたが、
いやいや、無垢材のような、自然な木目がいい。

そんな方もいるのではないでしょうか。

実は。
表面に貼るのは、プリントしたシートだけではありません。

本物の木を薄くスライスして、シート状にしたものを
貼り付けたタイプがあります。

薄くスライスしたものは、突板と言われているので、
突板張りの複合フローリングといいます。

スライスしたとはいえ、本物なのでまったく同じ柄はなく、
仕上がると、無垢材のような自然な風合いになります。

季節での動きもないですし、質感がいいのが特徴。

ちなみに。
スライスした厚みは、0.5mm程度。

なので、ちょっとした傷で削れてしまうと、
下地の合板が見えてしまうため、
シート同様、表面にコーティングがされています。

そうそう。
コーティングっていうと、ツヤのあるイメージを持つかもしれませんが、
ツヤのないコーティングもあるので、より無垢の質感に
近くなっています。

それと、一点気になる方がいるかもしれませんが、
表面に貼ってあるのは、薄くても、本物なので、
無垢材同様、紫外線の影響で、変色していきます。

なので、ラグを敷いたり、家具を置く場合は、
少し気を付けた方がよいかもしれませんね。

シート張りに比べると、少し値段は高くなりますが、
うまくセレクトできれば同じくらいになることも。

経年での変化がポイントになりそうです。

この流れで、もう一つをご紹介しておきましょう。

薄くスライスした突板ではなく、
もう少し厚みのあるものを貼ったタイプもあります。
2-3mmの厚みで、挽板(ひきいた)といいます。

挽板ですと、触った感覚は、ほぼ無垢材。
プロであれば見分けつきますが、一般の方では、
わからないレベルです。

季節で変化もなく、無垢材のような質感ですから。
魅力的かもしれませんね。

価格は、無垢材と同じくらいになることと、
樹種によって価格が異なるのも特徴でしょうか。

フローリングについて、いくつかご紹介してきました。
みなさんは、どのフローリングを採用されますか?