旗竿地購入時の注意点

ユーザー TAM建築設計室 新井敏洋 の写真

23区内は土地の動きが多く、都心では20坪程度に区割りされることもあります。
デベロッパーのミニ開発では建売、土地販売とありますが、敷地内規約をつくり、どうにか建設や維持管理が出来る内容となっております。
計画を依頼された土地が前面道路が狭隘で旗竿敷地で20坪弱で坪300万もすることには大変驚きました。
敷地の予算のしわ寄せは建物です。
デベロッパー建物は2000万弱、これではという思いで設計事務所に相談という訳です。

敷地を調べると施工に難点があります。
駐車場からのアプローチ部の最も狭い部分は有効で1.6mです。
土工事ミニバックホー巾は1m程度なのでOK。
次に、基礎工事のミキサー車、ポンプ車の取付を考えなくてはなりません。
近隣の人や車の出入りの考慮はとても大切です。
工事中のトラブルは近隣に悪い印象を与えます。
前面道路が幹線のループ路になっているので出入りだけで何とかなります。

次に建て方です。
小型レッカー車は10m高さまでの吊る下げでは半径10m程度となります。
これが出来なければ、人力となりかなりの労力と費用になります。
敷地南側にマンションの通用路があり、敷地までは位置指定道路となっていたので、了解の上で使用が出来そうです。
アームが一部かかる隣家とも調査の際に挨拶を行っているので何とかなるかと思います。

建物は敷地8.4m×4.5mの場所に建ちます。
機器の置場や点検、住まいのメンテナンスを考えます。
また、建物自体7.2m×3.5mのため、室内空間の広がりや借景を活かした設計を考えます。

設計料を考えると、税込3000万程度となりますが、楽しく住めることが第一と考えます。