土壁

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土壁は古来から使われてきた日本風土にあったものです。その理由は気温や湿度を調節してくれる力にあります。 日本の気候は、四季によって気温が大きく変化し、さらに雨が多く”多湿”という特徴があります。それゆえ、湿度や気温の調整が必要になりますが、調湿性に優れたものが土壁となります。また土壁の家は夏はひんやりと涼しく、冬は優しい温かさを持続しやすい特徴があります。土壁には、調湿作用・断熱機能・防火機能という特徴もあります。

土壁の需要が減ってしまった理由は、施工の難しさと工期の長さにあります。土壁は完成するまでに2~3ヶ月ほど費やされることもあるため、効率やスピードが優先される現代では相性が悪かったのでしょう。また、土壁の強度や見た目は、職人さんの技術力に大きく影響されますが、その高度な技術を引き継いでいる人が少なくなっていることも挙げられます。

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