コの字型の家について

ユーザー 三浦尚人建築設計工房 三浦尚人 の写真

「コの字型の家」というと、やはりコの字型プランで中庭のある家(いわゆるコートハウス)ではないでしょうか。 

中庭のある家としてはコの字型のほかに、Lの字型やロの字型などがあります。
中庭を囲むようにコの字型の建物があるため、中庭はプライバシーが確保された屋外空間になります。 

また、採光と通風もこの中庭を介して確保することが有効であり、中庭に面して大きな開口部を設けることにより、内部と外部が一体的な空間を実現出来ます。 

建ぺい率が50%前後に指定されている住宅に適した地域では、隣家が接近しているケースが多く、プライバシーとセキュリティの確保と同時に採光と通風も確保が求められます。 

そういう住宅地では、法規上敷地のおよそ半分程度しか建物を建てることが出来ないため、中庭といった建ぺい率に算入されない屋外スペースを取り入れた住宅、つまりコの字型のような中庭のある家が適しているのではないでしょうか。 

私の設計事務所でも過去にコの字型の家を設計したことがあります。
それは二世帯住宅で、中庭を挟んで親世帯と子世帯のスペースがあり、この二世帯を廊下で往き来が出来るようになっています。 

中庭にはガレージも兼ね備えていて、二世帯の玄関と家族全員分の自転車が置けるスペースがあり、道路からは中庭とガレージが覗かれる心配もなく、プライバシーとセキュリティが守られた住宅になっています。