ガルバリウム鋼板のデメリット

ユーザー 三浦尚人建築設計工房 三浦尚人 の写真

ガルバリウム鋼板は、屋根をはじめ外壁など建築物の様々な箇所で使われている建材で、私も住宅を設計する際には、水切りや笠木、雨樋などいずれかの箇所で必ずと言っていいほどガルバリウム鋼板を使います。

それは耐久性、軽量、加工性などといった多くのメリットがあるからですが、デメリットが無いわけではありません。

デメリットの一つとしてまず、施工する職人さんの技術力の問題です。
ガルバリウム鋼板を使った工事はそのほとんどが板金業者により行われ、専用工具を使いますが切断や折り曲げなどといった加工は職人さんの手(技術)によって行われます。
その技術が職人さんにより大きな差として出やすく、仕上りにもその差が顕著に出やすいため、
大きな面(外壁面や屋根面)では特に工事を行う職人さんの技術力に左右することが多いのです。

ガルバリウム鋼板という素材が持つ特徴としては、やはりコーナー(出隅)部分やエッジ(端部)部分のシャープさという部分が大きく、これらの箇所の工事はある程度の技術力を要します。

もう一つのデメリットとしては、ガルバリウム鋼板は素材自体の厚さが0.3ミリ~0.5ミリと薄いため外部からの衝撃に弱く、凹んだり傷が付きやすいという点が挙げられます。
ちょっとした傷は補修でなんとかなりますが、一旦凹んでしまうと元に戻すことはほぼ不可能です。

そのため、外壁材としてガルバリウム鋼板を使う場合、工事最後の足場解体する時は細心の注意が必要となります。

そんなデリケートな建材に思われそうなガルバリウム鋼板ですが、建築物(特に住宅)では欠かせない建築資材のひとつだと私は考えます。