外壁の色について

ユーザー 三浦尚人建築設計工房 三浦尚人 の写真

住宅の設計において、外観の色はとても重要な部分であると言えるでしょう。

内部と異なり、外観は周囲の家々や道路を行き交う人たちからも見られるため、街並みとの調和も考慮しなければいけません。

もちろん建て主さんの希望する色もあると思いますので、外壁の仕上げ材の選択と共に色はより慎重に決めていく必要があります。

ただし、色を決めるうえで、その住宅が建つ場所と周辺環境は、決定要因になりえます。

近くに交通量の多い幹線道路がある場合には、排気ガス等による汚れが目立たないよう黒色やシルバー色、グレー色を選択することは有効です。

また、京都市中心部のように条例で外壁の色に規制がある地域もあり、統一感のある街並みを形成することは、その土地に家を建てて住む人々すべての責任と義務です。

たとえ外壁の色に関して規制が無くても、好みだからと言って街並みに合わない原色系や目立つ奇抜な色を外壁全面に施すようなことは、決してあってはならないと私は思います。

ちなみに写真にある住宅は、さきほど書きました京都市に建つ木造三階建てで、周囲の街並みを考慮して1階部分の左官仕上げ(湿式)と上階部分の板金仕上げ(乾式)の色を決定しました。