天井を高くして開放感を!

ユーザー ナイトウタカシ建築設計事務所 ナイトウタカシ の写真

印象的なリビングです。

何と言っても。

ソファがないですから。

こちらのお客様は、ソファでなくて、ビーズクッションがいいそうです。

リビングにソファって、鉄板な組み合わせ方なので、

見た目として、なんとなく、期待してしまいますね(笑)

というか。

今日のお話は、それがメインではありません。

ポイントは、天井です。

間接照明がきれいにまわっています。

こちらのお客様のこだわりの一つだったんですよね。

この間接照明のある雰囲気が好きで、この天井にしたのですが。。

天井は、低いところで、2.4m、高いところで2.7m。

リビングダイニング全体の天井が2.7mになっているので、

すごく開放感のある空間になっています。

実は。。

LDK全体の天井高さが、2.7mにするより、

低いところと、高いところが共存する方が、

2.7mをより、高く感じることができるんです。

比較対象があると、より強調されるんだと思います。

茶室の出入り口って、その考え方に基づいて、

とても小さな入り口にしてるくらいですから。

同じように天井の高さを変えるといっても、

一枚目のように、中央を折り上げて高くするだけでなくて、

二枚目のように、空間単位で高さを変える方法もあります。

こちらの家では。

ダイニングキッチンの天井に、レッドシダーを採用したいという

御要望だったんです。

ただ。天井に色を入れると、視覚的に、高さを低く感じてしまうため、

リビングには、レッドシダーを採用しない方針でした。

そこで。

リビングの天井を白く、高く設定ししました。

素材が異なる天井を同じ高さにすると、とても変なので、

高さは変えます。

さらに、高くした天井面を白くすることで、その高さを

より高く、レッドシダーは低くて落ち着いた印象に

なるよう、考えて高さを設定しています。

無作為に、天井の高さを変えているわけではないんです。

こちらは、折り上げた天井に、化粧された梁を見せています。

リビングの天井を高くすることで、少しでも開放感を演出するのを

主目的としながら、梁を見せることでナチュラルな雰囲気を演出しています。

3つの梁を同じ高さにしているのは、意図的ですよ。

せっかく見えてくるなら、きれいに見えるようにしたいですから。

梁が見えることで、せっかくの開放感がへってしまうのでは?

と思ってしまうかもしれませんが、そうでもないですから。

梁はありますが、天井高さの感覚としては、天井面になります。

家中の天井高さを、一律高くするのも一つの方法ですが、

やりすぎると、コストに大きく影響します。

天井を高くする方法は、いろいろあります。

どこをどう見せたいのか、感じたいのかを相談しながら、

いろいろ考えてみてはいかがでしょうか?

楽しいですよ。