開放的な吹抜けをつくる時に注意点!

ユーザー ナイトウタカシ建築設計事務所 ナイトウタカシ の写真

とある家づくりの現場です。

昨日、定例の打ち合わせへ行ってきました。

写真は、リビングから吹き抜けを見上げています。

大きな窓があって、吹き抜け。

しかも、1階には大きな窓。

とても気持ちよくて、開放感がたまりません。

開放感とは相反して。。

夏の暑さと冬の寒さが気になりますよね。

夏の暑さについて。

吹抜けの大きな窓の上には、大きく軒を出しています。

これ。結構大事なんです。

どれだけ窓の性能を上げたって、太陽の光って強いんです。

なので、そもそも。夏の日射が入りにくくする

=軒を出すことがシンプルな解決策になります。

冬の寒さには。。

いろいろ対処方法はあるんですけど、こちらの家では、

断熱性能を上げること+全館空調を導入しています。

断熱だけでもいけないし、全館空調だけでもいけません。

見た目の開放感がいいからって、

何も考えずに、吹き抜けつくってしまうと、

毎日過ごすのに、大変な思いをすることになりますので。

こちらは、別の家づくりの現場なんですよね。

全体のデザインが、和をベースにした和モダンということもあって、

屋根には、瓦を葺いています。

といっても、波打った形の和風な瓦ではなくて、

フラットな形状でラインがきれいな平瓦を採用しています。

このちょっとした違いで、見え方が全然違ってくるんですよ。

それと。

屋根の傾きも重要な要素になります。

瓦の屋根となると、雨仕舞から、割と急な勾配になることが多いのですが、

こちらの家では、かなり緩やかにしています。

もちろん。雨仕舞は、メーカーが大丈夫という範囲内ですが。

屋根の緩やかにすることで、屋根の瓦よりも、

軒裏(天井面)を見せる感じになります。

せっかくフラットな瓦を使ったのに?

はい。

ラインをシャープに見せながら、瓦を見せすぎないことで、

一風変わった和モダンな家になると考えています。

他では見ない、お客様だけの家にしたいですから。

そうそう。

こちらは、昨日、ご紹介した、とあるショールームの工事風景。

大きな吹き抜け空間の中に、木軸のフレームを組んでいます。

今まで、漠然と広かった空間が、区切られることで、

空間にメリハリがつきます。

さらに、その素材感によって、人に近いというか、家に近いというか、

温かみのある空間を作り出すのに、大事な役割を担ってくれています。

ちょっとした仕掛けなんですけど、

それがもたらす効果って、すごいんですよね。

ここからさらに、工事が進んでいって、さらに大変身をする予定ですから、

楽しみにしてくださいね。