買わない方がいい土地
さて、買わないほうがいい土地とは難題です。
まず、建築できない土地は絶対に買わないでしょうから、はて、どんな土地は買わないほうがいいのかと考えました。買わないほうがいいということと慎重にご判断をということも含めて考えてみたいと思います。
考える基準は、ひとつは建築基準法の観点から、もう一つはその土地の履歴というか歴史的な観点から、いまひとつは近隣の状況という社会的な観点からという三つの視点から判断したいと思います。
まず、建築基準法の観点からいえば、土地の形状が間口が極端に狭い(2m以下で奥で広がっているなど)、路地上の所謂旗竿敷地で間口が狭い土地、いずれも敷地は2m以上道路に接していなければならないとあるので、最低2mはいるのですが、さすがにそれは狭いですので要注意です。
路地上の敷地も奥行きが長すぎるとだめですから、これも要注意です。あと道路に接していないが緩和規定で建築できるというところも要注意です。建築できるようになるまでの手続きがたいへんという問題がありますのでね。
土地の履歴という視点では、昔はどのような土地だったのかということを知っておく必要があります。たとえば、田んぼだったなどというと地盤が良くないということがありますし、湿地帯だったなどと言ところもあります。傾斜地を切り崩して作った土地ということになれば、切土に加えて盛土もされているので、これも地盤が良くありませんので要注意です。だいたい地名で、沼とか沢とか谷とかがついているところは、土地が低くて地盤が悪いというところが多いです。たとえば津田沼、下北沢、渋谷など、ほかにもたくさんありますよね。
社会的な観点から考えると、まず近隣住民の気質に注意したいと思います。極端に偏屈な人の隣に住むというのはストレスが溜まります。その敷地の周辺の環境も大事になります。みどり豊かな環境ですと気持ちが良いものですが、緑は一切なくて殺伐としたところもちょっとと思います。機能的、安全という観点からは道路の状況も大事になります。あるていど広い道路がいいですよね。4m以下の幅員ですと道路後退の部分が出てきますし、行き止まりの道路などでは避難には問題があるといえます。
いずれにしても個人の価値観で決まることでしょうが、「掃き溜めに鶴」というような気持で建築され、それから徐々にその周辺が良い方向に変化していくということがあればそれはそれでよいですが、時間がかかることですので、そのような土地に建築するというのは勇気がいることだと思います。