回遊動線

ユーザー 桑原建築設計室 桑原 廣 の写真

部屋数が多く、家族人数も多くなると、家の中で、行われる様々な作業が
増えます。それらを、効率よくストレスフリーで行うには、行動を
出来る限り制限しないで行うことが必要です。行動を制限しない
ためには、行動の自由度が必要です。そのためには、プランの動線が
重要です。街の道路のように、一方通行や、行き止まりではなく、
くるくる廻れる動線があれば、自分の判断で、効率よく作業が出来ます。
参考平面図は、2つの回遊動線が確保されています。一つは、浴室、
洗面、キッチンの水廻りとメインの階段廊下を回遊出来ます。
もう一つは、居間、和室と階段を回遊する動線です。回遊動線は、
通風や、人の動きの自由度を増しますが、逆に、各部屋の
プライバシーがなくなり、部屋のドアが多くなるので、壁に収納等を
造れなくなります。良い回遊動線を確保するには、プラニングの
メリハリを付ける必要があります。廊下等が主動線になる場合、
動きやすくするためには、明るさと通風が取れるようにして、
快適にすることです。薄暗い廊下なら、通りたくなくなります。
回遊動線は、プランニングをかなり工夫しないと、面積ばかり
取られて、ガチャガチャしたプランになります。
専門家に相談することをお勧めします。

廊下・階段の上部はトップサイドライトで
明るくなっています