RM造

ユーザー ❨株❩アトリエ Y&R 栗城裕一 の写真

 RM造とは鉄筋コンクリート組積造のことで、英語のReinforced Concrete (鉄筋コンクリート)とMasonry(組積造)の頭文字をとっています。工場生産のコンクリートブロックを型枠として、その中に鉄筋を配して、コンクリートを充填して製作するものですので、型枠いらずで狭小敷地にも対応しやすい工法です。しかしALC版と同じように工場生産の製品の寸法に従って設計しなければならないという不自由さはあります。熟練の設計者にかかればそのことは大きな問題にはなりませんが、製品のモジュール(サイズによる縛り)が設計をある程度左右することは否めません。まあ、これは木造でもある程度いえることですけれどね。
 いろいろなメーカーで製品を出していて、その色彩も特注色などができるようです。皆様ご存じの塀などに使うブロックとは違いますので、誤解のないようにお願いいたします。構造的には壁式構造になりますので、耐震性は優秀です。また、コンクリートですので、防火の点でも有利です。
 確認申請の受付機関はこの構造に慣れていないところもありますので、審査できるかどうかを事前に調べる必要があります。また、構造設計もこの工法については経験のないところもありますので、構造設計についても経験のある所に依頼する必要があります。
 写真は間口2.5mのマイクロビルです。周囲に足場を設けることができなかったためにRM造を採用しています。隣地境界との空きは20cm足らずです。