ソーシャルアパートメント

ユーザー ❨株❩アトリエ Y&R 栗城裕一 の写真

 ソーシャルアパートメントという言葉は耳新しい言葉です。シェアハウスという概念はかなり浸透してきているかとは思いますが、ソーシャルアパートメントという言葉-概念はまだそれほど浸透しているとは言えません。カテゴリーマンションのところでも書きましたが、住宅の供給過剰の日本の現状から、他との差別化などで集客するために生まれた概念ともいえます。
 シェアハウスに比べてプライバシーをより保てるように配慮され、なおかつ居住者同士の交流にも気を配ったものということができます。多くは、共有のスペースが広く取ってあり、ラウンジやキッチンなどといったいろいろな使い方を想定できる共同で使うスペースの充実がひとつのポイントでしょう。シェアハウスが戸建て住宅から派生してきて家賃を軽減させることもその目的の一つであったのに対して、ソーシャルアパートメントは家賃軽減が主目的ということではなく、多くの人との交流がその目的の一つということですので、シェアハウスに比べて居住者は断然多くなります。有料老人ホームの若者版のような感じでもあります。
 いずれにしても、我が国のような空き家率の高い国では今後の住宅着工件数をコントロールしていかなければ、これらのような新しい概念・考え方で住宅を建設しても新築当初は入居者が集まっても、数年で経営が難しくなる状況も考えられますので、投資目的で住宅を建築なさる方は十分にご検討をしていただきたいと願っております。