配筋検査

ユーザー ❨株❩アトリエ Y&R 栗城裕一 の写真

木造住宅の場合は、基礎部分にしか鉄筋が使われていませんので、その部分の検査において配筋検査を行います。基本は設計図面の通りであるかどうかを現場確認していくわけですが、木造住宅の場合は鉄筋コンクリートの標準配筋図という、施工の細かい要領を示したものが添付されていない場合がほとんです。たとえば、鉄筋のかぶり厚さ(コンクリート表面から鉄筋までの離れ寸法)や継ぎ手のやり方、定着長さ(鉄筋をオーバーラップさせるときの基準)、コンクリートに段差を生じさせた場合の配筋要領、基礎に開口を設ける場合のやり方等々です。これらは、専門家でないと検査できませんね。一般の方が見てわかるのは、図面にある鉄筋のサイズが図面通りのピッチで配筋されているか、縦横綺麗に配筋されているかどうかくらいでしょう。
多くの住宅メーカーの場合は、いくつかの現場を見て回る工事監督がチェックしていくことになります。設計の打ち合わせに設計事務所を使っている住宅メーカーでも、工事の監理は自社のスタッフでするのがほとんどですので、その会社を信頼するしか手はありません。設計事務所に依頼して設計したものですと、この検査に伴い鉄筋の材料検査証明書を提出させます。いわゆるミルシートというものです。これには鉄鋼メーカーが納入した鉄筋の量や強度などが細かく記載されています。