筋交い

ユーザー 芦田成人 建築設計事務所 蘆田 成人 の写真

「筋交い」と書いて「すじかい」と呼びます。
又「筋違い」と書いて同じように呼ぶこともあります。
これは、耐力壁を構成する要素として代表的な方法の一つです。

最近では面材と呼ばれる畳1畳大若しくはそれよりも少し大きな材料で耐力壁を構成する方法が普及していますが、筋交いによる方法も未だ未だ健在しています。

筋交いとは柱と土台、柱と梁の取り合う交点同士を結ぶように設けられた斜めの材料で、筋交いの断面寸法により耐力壁としての倍率(強度)や留めつけ方法が変わります。

斜めの材料ですので断熱材が入る外周部に筋交いを設ける場合は、断熱施工不良となり易くなりますので施工上の配慮が必要となります。
このようなことを防止するためには建物の外周部を面材による耐力壁とし、部屋と部屋の間に設ける耐力壁に筋交いを使用することで、断熱施工不良の可能性を抑えられます。
又、部屋と部屋の間を筋交いによる耐力壁とすることで、配管や配線の壁貫通がしやすくなります。

又建物完成後にエアコンなどを設けることで壁に穴を開ける必要が生じます。
その際に、一緒に筋交いを切ってしまったりすることが無いように、設計図面で位置を確認したり、筋交いスキャナーのような物で位置を特定し、それを避けて穴を開ける必要があります。後施工の場合、意外に筋交いを切ってしまうこと多いいんですよ。