建築家の役割はデザインだけじゃないんです

ユーザー ナイトウタカシ建築設計事務所 ナイトウタカシ の写真

昨日は、とある家創りの現へ行ってきました。
 
外部は、すっかり家らしいカタチになってきています。
大きな屋根が特徴的な、和モダンな家なんですよね。
 
最近、お客様の個性に応じて、
いろんなデザインの家を設計させていただいているのですが、
和の強いモダンな家は久しぶりなので、ワクワクします。
 
 
実は、昨日、こちらの現場で、「中間検査」という検査がありました。
 
建て方が完了したら、確認申請通りに
工事が進んでいるのかを、確認検査機関が入ってチェックするんです。
 
 
もちろん、施工者、設計者もチェックするのですが、
さらに第三者の検査が入れば、間違いないですからね。
 
 
基礎の工事写真から、
鉄筋の状況、コンクリートの強度試験結果、地盤補強の報告書等など
書類をひと通りチェック。
 
その後、現場検査になりました。

まずは、こんな感じの筋交いと呼ばれている
耐力壁の位置等の確認です。
 
位置や筋交いの向きや、構造用合板の釘の径やピッチまで。
ほんと細かくみていきます。
 
筋交いの両端には、金物で補強するのですが、
その補強も全数、しっかり固定されているのかを見ていきます。

ちょっとわかりにくいのですが、
これは、ホールダウン金物という、柱と基礎を固定する補強金物なんです。
 
最近の木造建物は、柱と土台や梁、梁同士等など
基本的に金物で全て補強していくんです。
 
設計の時に、その金物も、使う場所によって、きちんと計算されて
決定されています。
 
それを、ひとつずつ、丁寧に、確認していくんですよね。
 
 
検査は、何と、1時間半!!
ほんとじっくり見ていただけました。
 
数点指摘もあったのですが、
現場ですぐに対応して、問題なし!
 
これで、安全な家になりますよね。
 
 
建築家との家創りの、大きなメリットの一つは、
この工事をチェックすることにあります。
 
建築家=デザインというイメージは
間違っていないのですが、それだけではありません。
 
工事が設計通りに進んでいるのかを
客観的にチェックして、指摘できることなんです。
 
もちろん、第三者機関がチェックするのですが、
二人よりは三人で違う視点から
チェックすることには、とても大きな意味があると思います。
 
 
いくらいいデザインでも、
それが適切に工事できていなければ、
御家族が暮らしていく家としては、よくないはず。
 
お客様の立場に立った、お客様の代理者としての役割を
担えるのは、やはり建築家ならではだと思います。
 
 
もちろん。
 
経験がものを言いますので、ある程度の家創りに
携わって、しかも、きちんと監理のできる建築家がお勧めですよ。
 
いい家創りにしたいですから。