建築設計事務所の種類
建築設計事務所の種類
建築の設計を依頼する際に建築設計事務所の種類を知っていないと、依頼するべきではない設計事務所に依頼してしまう可能性があります。
建築設計の依頼先で失敗しないためにも、建築設計事務所の種類について知っておくことをオススメします。
建築設計事務所とは一般的には建築の設計・監理を主要な業務としている事務所です。
法律的には建築士事務所といいます。
建築の設計・監理を業務として行うためには専任の建築士をおいて建築士事務所の登録を行う必要があります。
しかし、実際には多くの工務店・建設会社・ハウスメーカーなども建築士事務所登録を行っています。
なのでここでは建築士事務所の中でも建築の設計・監理などを専業で行っている事務所の事を建築設計事務所と呼ぶことにします。
一般の方は建築設計事務所について知らないと思いますので、建築設計事務所の種類について説明したいと思います。
建築設計事務所には下記のような種類があります。
明確に分けられるものでもありませんが、ここでは便宜的に4つに分けてみました。
構造設計事務所
構造計算や構造図の作成するのが主な仕事の設計事務所です。
基本的に意匠設計事務所や建設会社・官公庁などから依頼されて仕事を行います。
一般の方から構造設計だけを受注するということはあまりありません。
構造計算書偽造問題で話題になった姉歯建築士の事務所はこれに該当します。
設備設計事務所
設備設計事務所とは給排水設備・衛生設備・電気設備などの設計などを主な仕事にしている設計事務所です。
一般的には意匠設計事務所や建設会社・官公庁などから依頼されて仕事を行っています。
一般の方から設備設計だけを引き受けるということはあまりありません。
代願設計事務所
建設会社やハウスメーカーから依頼されて確認申請書の手続きや図面の作成業務だけを主に行っている設計事務所です。
代願設計事務所も一般の方から直接、仕事を依頼されることははめったにありません。
意匠設計事務所
一般の方や官公庁・企業などから依頼されて設計・監理を総合的に行う設計事務所です。
小規模な建物の場合は、意匠系の設計事務所が構造・設備の設計まで行います。
マンションやビルなどの大規模な建物になると全体の設計を意匠設計事務所が行い、構造は構造設計事務所・設備は設備設計事務所に外注することが多いです。
・構造部門や設備部門を抱えて総合的に設計業務を行っている設計事務所は組織設計事務所などと呼ばれることが多いです。
・比較的、小規模で個人の建築家の個性を売りにしている設計事務所はアトリエ系設計事務所と呼ばれることが多いです。
住宅や店舗・病院を建てたい方が設計・監理を依頼する場合はこの意匠設計事務所に依頼するべきです。
明確になんらかの表示がされているわけでもないので一般の方にはわかりにくいのが現状です。
また住宅が得意な事務所・店舗が得意な事務所・病院が得意な事務所などそれぞれに得意分野があります。
どんな建物を手がけているのかを確認してから設計依頼することをオススメします。